海外動向
2019年05月27日

米国における食品廃棄物たい肥化

サンフランシスコ市では食品廃棄物の大規模なたい肥化が行われています。

 小売店、飲食店、家庭から出る大量の食品廃棄物をリサイクルする方法として、サンフランシスコ市では、レコロジー社が大規模なコンポストを行っています。良質なたい肥を作るには、異物の除去、品質の管理、農家からの信頼が重要な要素となります。そこで、サンフランシスコ市は排出者に徹底した異物の除去を指導しています。例えば、商業ビルやマンションのオーナーは、テナントに対して分別の指導をきちんとしなかった場合には、罰金の対象となります。さらにレコロジー社は、ワインのブドウ畑農業経営者等と連携し、個別の作物に合わせたたい肥の品質を共同研究し、継続的な関係を構築しました。販売先に合わせて、成分調整や栄養分追加等を行っているそうです。化学肥料に比べ、土壌の流失防止、保温、保湿に優れ、収穫が増えるうえに、オーガニック食品としての認証も得られるとのことです。このため、たい肥の需要が増えており、生産量が間に合わないとのことでした。
 日本の食品リサイクル法でも、たい肥化は重要なリサイクルですが、需要と供給の調整が難しく、採算性が課題となっています。
https://sfenvironment.org/recycling-composting-faqs#fine
 

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